多くの人にとってマイホーム購入は一生に一度の大事業です。結果として住み替えを体験する人も、これから買う家を後で手放す前提でいることはまれなケースです。そのため、できる限り後悔はしたくないものです。家を買うとき、立地条件や広さ、日当たりなど、こだわるポイントは人によって違いますが、暮らし方そのものに大きな影響があるのは、戸建てかマンションの違いです。
戸建ては近隣に騒音などの迷惑さえかけなければ、ペットの飼育や楽器の演奏など、自由にできるのが魅力ですが、反面マンションの魅力は、共用部の維持管理を全戸で分担するので、少額な費用負担で24時間有人警備などの充実した管理と安心を得やすいのがメリットです。マンションの場合は分譲なので一から注文することはできませんが、戸建てに住むなら建物の形や設備の使用までこだわる注文住宅も選択できます。部屋の数や部屋ごとの広さ、それぞれの素材のグレードなど、すべてを自分で決められるのが注文住宅の醍醐味ですが、欲張って詰め込み過ぎないようにするのがポイントです。部屋数を多くしたいというこだわりから、各部屋の広さが小さくなって全体に圧迫感を感じたり、トイレと台所が近くなってしまうなど、完成してから問題に気が付いたのではTOO-RATE(遅すぎ)です。
分譲住宅は、低コストの大量生産ではなく、より多くの人の好みにマッチするよう、プロの設計士の手によるものなので、注文住宅にも取り入れるべきノウハウが数多く盛り込まれています。注文建築の設計前に、分譲住宅や、モデルハウス・住宅展示場も目にしておくと有益です。